すっぽんは、古くから健康食品として知られていて、肝臓や腎臓といった内臓に栄養を与える作用などがあると認められています。
また、出血や虚弱体質、さらに慢性腎炎などの治療に用いられています。
さらにすっぽんの甲羅のゼリーは、血行不良を改善し、美肌効果をもたらしてくれるといいます。
ほかにも、すっぽんの血には、男性の精子の数を増加させたり、強精の作用も認められています。
具体的に言うと、すっぽんの注目成分には、動物性コラーゲン、カルシウムなどのミネラル、ビタミンA,B類,Dなどのビタミン類、リン、多糖類などが含まれています。
現在、確認されているすっぽんの効能としては、スッポンの甲羅には、血の色素の含有量を増やすことで、体の免疫力を高める作用があるとされます。
また、白血病におけるリンパ細胞、そして胃ガン細胞が成長するのを抑制する作用を持っています。
ほかにも、すっぽんには、EPAとPHAなどが含まれていて、青魚に含まれるEPAは、集中力の上昇、脳血管と心血管の病気の予防にも効果があります。
また、後者のPHAは、アンチエイジング効果があり、老人性痴呆症などの予防に役立ちます。
このような効能があるすっぽんですが、月とすっぽん、なんていう不名誉なことわざがあるのでしょうか。
みなさんもご存じのとおり、月とすっぽんとは、二つのものに、似た部分もあるが、甚だ比較にならないほど、異なっていることを意味するものです。
では、まず似ていない部分です。
それは、触れられるか、触れられないか、たくさんあるか、唯一無二か、様々あります。
そして、似ているところとは、月もすっぽんの甲羅も丸いところです。
ただし、朱塗りの丸いお盆である、『朱盆(しゅぼん)』と月を比べたところ、同じ丸いものではあるが、月とお盆では全く異なることから、しゅぼん、がなまって、いつの間にか、月とすっぽん、と言われるようになったとする説もあります。
いずれにしろ、すっぽんがことわざになるほど、日本人に親しみがあった、という解釈ができますね。